MUC→BCN

ミュンヘン空港は以前に一度着たことがあるが、それはTXL→MUCの移動のみだった。しかも到着時はバスだったので、あまり歩くこともなくバゲージクレームまで到着した。ところが、今回は国際線からシェンゲン協定国への乗り継ぎであり、複雑な経路を辿る。Level4へ上がったところに地上係員がいたので、バルセロナ行きの便の搭乗口を聞いてみると、「G44だがゲートはよく変更されるので、搭乗開始時刻が近づいたら再度確認してくれ」とのこと。長い通路を歩いて入国審査場へ。このあたり、関西空港の方がエレガントな構造だと思う。階段を降りて税関らしき施設を通過し、入国審査場へ。何も聞かれずに通過する。前回、フランクフルトでいろいろと聞かれたのと大違いである。その後、階段を下りたかと思うとそのまま外へ出てしまった。Gゲート(シェンゲン協定国間フライト)への乗り継ぎは、外部からやってくるのと同様の保安検査場を通過する必要があるようである。

このあたり、新EU規制と呼ばれるものが影響しているようだ。もともと、国際線搭乗時に保安検査は受けているはずであるから、再度の保安検査は不要なはずで、昔フランクフルト空港で乗り継ぎした際も入国審査はあったが、保安検査は無かった。ところが、世界各地からやってくる国際線は、出発国の保安レベルを信用しきれないということで、EU内に入る際に再度の保安検査を行うようになったようである。なので、ミュンヘン空港でもGとHが直接つながっておらず、奇妙な乗り換え経路をとる必要があるようである。フランクフルト空港でもこの関係で奇妙な箇所に検査場ができたりしていたが、こちらは改修工事が行われており、到着導線を分離するようである。もっとも、成田空港や関西空港では以前から国際線→国内線の乗り継ぎ時には一旦外に出る構造になっており、特にミュンヘンが悪いというものでも無いだろう。

手荷物検査場を通過する際、金属類はすべて外したつもりであったが、金属探知機にひっかかってしまう。どうもベルトの金具を検出したようである。どうりで周囲の人たちがみんなベルトを外して通過しているわけだ。通過後、いろいろと店舗が気になるが、とりあえずセネターラウンジに向かう。ラウンジ入場時、搭乗券に加えてSFCのラウンジカードをスキャンしていた。セネターラウンジで簡単に食事。加えて、iPassローミングでネットに接続してメールチェックなど。上長からメールが1通入っていた。ついでにmixiでつぶやき。

セネターラウンジのインフォメーションボードで確認すると、バルセロナ行きは搭乗口がG45になっていた。搭乗開始時刻が近づいてきたので、ラウンジを出てG44ゲートへ。

LH4484便は、19:17にドアクローズとなる。19:31に離陸する。

バルセロナ国際空港には、21:10に着陸、21:14にスポットインする。バルセロナ空港は高い天井を細い柱で支持しており、広々とした空間に圧倒される。

回転台が動き出したので荷物を確認する。嫁さんのスーツケースは比較的早く出てきたが、私のキャリーバッグがなかなか出てこない。プライオリティータグが付いた荷物が途切れた時点で嫌な予感がする。荷物の搬出が終わったが、まだ出てこない。同じように困惑している人が10人ぐらいいる。まだ出てくるのか?と思っていたが、とうとう回転台が止まってしまった。近くの職員に聞くと、インフォメーションへ行け、との由。嫁に荷物類を見させて、インフォメーションへ。

クレームタグを見せると、「残念ですが荷物はミュンヘンです」とのこと。人生初のロスバケである。思わず天を仰ぐ。日本の住所を書け、と紙を出されたので、住所を記載する。バッグの形状・色などは見本があるのでその中から番号を選ぶ形態。ホテルの住所を聞かれたので、嫁のところへ走って戻ってホテルの予約のプリントを持ってくる。追跡番号等が書かれた紙をe-ticketなどと一緒にホッチキスで止め、スターアライアンスのロゴが書かれた封筒に入れて手渡してくれた。明日の9時頃には配達されるであろう、ということだそうだ。

さすがロスバケ慣れしているだけあって、手際は非常に良い。以前、友人とドイツに行った際、ミュンヘン空港で友人の手荷物がなかなか出てこないことがあった。「ロスバケか?」と心配する彼に対して、「大丈夫、ほらあそこにロスバケ専門のカウンターがあって、スタッフも大勢いて、すぐに対応してくれるし、最近は追跡システムがしっかりしているからインターネットから現在の状況も簡単に確認できるし」と、人だかりが出来ているカウンターを示して言ったことがあった。「そんなシステム整備するより、そもそもロスバケ無くされへんのか?力入れるところが違うやろ」と呆れていた。まあ、欧米の空港はこんなもんである。