バルセロナ空港→バルセロナ

自宅を出発してから20時間以上が経過して疲れているが、とりあえずホテルまでたどり着かねばならない。気合を入れてバゲージクレームを出る。ここからはスリなどにも気をつけて行かねばならない。看板などを見ながらバス乗り場へ向かうが、この後も苦労するスペイン式の理解に苦しむ矢印表示に惑わされながら、バルセロナ市内行きの空港バス乗り場にたどり着く。ちょうどバスが行ったばかりであったが、すぐに次のバスが来た。料金は地球の歩き方では3.1ユーロであったが、2人で10ユーロ札を出すと4ユーロが釣りで戻ってきた。

バスはそこそこの人数を乗せて出発する。カタルーニャ広場行きであるが、手前のウルジィで降りるので注意が必要である。バスは順調に走り、スペイン広場に到着、次のウルジィで降りる。

バスを降りたが、通りの名前が書いてないので困る。地球の歩き方を取り出して通りの名前を確認するが、現在位置がわからないので困る。この点、アメリカやフランスの方が交差点に通りの名前が書いてあるのでありがたい。とりあえず、こっちだろうという方向に向かって歩き出す。時刻は夜の23時過ぎである。人通りもさほど多くなく、心細くもなるが、ホテルにたどり着かないとどうしようもない。2ブロックほど歩いた時点で通りの名前を確認すると、行き過ぎであった。1ブロック戻り、ホテルのある通りにたどり着く。幸いにして、各建物の入り口の上に番号が書いてあるので、これを頼りに進めば良い。角の建物が70であったので、ホテルの108番まではそこそこ遠そうだ。重い荷物を引きずって緩い坂を上っていく。このあたりの地区は、セルダの手による都市計画で作られた地域なので、交差点が大きく隅切りしてあり、8角形になっている。当時は車も無かったのだが、将来を見越してこういう構造にしたらしい。車にとっては便利であるが、歩行者にとっては何度も迂回して進むような感じになり、あまり快適とは言えない。

3ブロックほど坂を上って、ようやくホテルが見えてきた。ホテルに入り、嫁さんを待たせてチェックイン手続きをする。booking.comの予約確認書を提示して、チェックインを依頼する。いろいろとQ&Aをしているうちにふと思い出し、「ミュンヘンでロスバケしたんだけど、明日には届けるってことだそうです」とバルセロナ空港でもらった追跡用の紙を見せる。「Oh, Thank you、ちょっとコピーさせてもらいます」と言って紙を持って行った。念のために言っておいて良かった。

本当に長い長い時間かかって、ようやく部屋に到着。荷物を置いて、横になる。シャワーを浴びたいところだが、本当に疲れきってしまっているのでもう、どうでも良いという感じ。服をそのあたりに脱ぎ捨て、寝ることにする。日本では朝の7時頃、夜勤明けに寝る感じに似ている。時差ボケにはならずに済みそうだ。