フランクフルト→ベネチア・マルコポーロ

飛行機を降りると、出口のところに行き先の書いた紙を持った係員が待機している。MCT+5分しかないのでたぶんいるだろうな、と思っていると、LH330 VCEと書いた紙を持った係員がいた。名前を確認して先導にしたがって歩いていく。案内がいるということは、乗り継げるということなのかな、と思う。今晩は客先とのミーティングがあるので、遅れるわけにはいかない。

うわさには聞いていたが、グラウンドスタッフの歩く速度は相当に速い。後ろから見ている分にはそんなに早足には見えないのだが、こっちは競歩の感覚で歩かないとついていけない。ちょっとでも気を抜くと離されてしまう。

Bの到着コンコースを延々と歩き、入国管理に到着する。ガラガラなので、特に割り込ませてもらうこともなく通過。質問も特になかった。抜けたところで全員そろうまで待機。前方に、ガルネリやストラディバリウスを没収したり、因縁つけてノートPC持っている日本人からカネを巻き上げることで有名なBコンコースの税関が見えてくる。びっくりするぐらい大きな緑と赤のゲートが作られており、申告の有無が明確になるようになっている。もちろん、緑を通過。呼び止められることもなく、通過する。

階段を下りたところを回り込むように右に行く。ここがBとAにわかれる場所である。この先で保安検査。ベルトなど外し、金属探知機がならないようにする。なんとか問題なくクリア。ひっかかると多大な時間がかかるので気を使うところである。

その先を少し行くと、もう搭乗ゲート。ここで全日空の係員とお別れ。そろそろ搭乗開始になろうかという雰囲気である。ノートPCを取り出し、ネットに接続する。iPassローミングで接続することができた。メールをやりとりし、Facebookに書き込みをする。まだ優先搭乗をやっていたので、搭乗券を示して搭乗する。

LH330便はエアバスA319での運行。前方窓側の07Fに乗る。通路側に座っている人がいたので、立ち上がってもらって奥に入る。単通路機なので搭乗に時間がかかる。17:32にやっと搭乗完了、34分にドアクローズし、37分に出発する。小型機用のスポットなので、プッシュバックせずに直接自走する。フランクフルトは、上空とは別世界のように雲に閉ざされている。

57分になってRWY 18を離陸する。離陸してすぐに雲の上に出る。重くたれこめた雲の上に出ると、青空が広がっている。最初にプレッツエルが配られる。サンドイッチぐらいあるかと思っていたが、所要時間が短いのでこんなもんかもしれない。

機長のPAで、到着地ベニスは晴れ、雲ひとつ無い晴れです、と放送していたのが印象的であった。確かに、この天気は気が滅入るような暗さだ。飛行を続けていると、アルプスを越える。平原のようにたれこめた雲の上に山が突き出ており、印象的な風景だ。徐々に日が沈んでいく。窓のそとを見とれていると、機長が、「右側の窓の外をご覧ください、とてもすばらしい夕焼けが見えます」という。機内の人が一斉に右側を向いたので、頭を引っ込める。

ベネチアマルコポーロ空港に着陸する。