岡山・広島空港

岡山空港(RJOB)も広島空港(RJOA)も騒音対策や滑走路延長のために、市街地至近にあった空港を移転して山奥へ持っていったという経緯がある。その2空港が、どちらも気象条件の悪いところにある。

今日の11:00(JST)頃、両空港のMETAR/TAFをNOAAのサイトで取得した結果が、以下の通りである。

RJOA 240211Z 15004KT 110V180 0100 R10/0300V1000D FG VV001
     21/21 Q1004 RMK A2966

RJOA 232337Z 240009 12006KT 3000 -SHRA BR FEW002 SCT005 BKN008 
     TEMPO 0003 0500 SHRA FG VV001 
     BECMG 0204 20006KT 4000 -SHRA BR FEW002 SCT008 BKN012 
     TEMPO 0309 2000 -SHRA BR BCFG FEW000 SCT003 BKN005
        

RJOB 240200Z 11008KT 0600 R07/0750VP1800N -SHRA FG VV002
     19/19 Q1005

RJOB 232336Z 240009 14006KT 3000 -SHRA BR FEW000 SCT004 BKN008 
     TEMPO 0009 0700 SHRA FG FEW000 SCT001 BKN004 
     BECMG 0608 21006KT

広島空港は、卓越視程100m、滑走路視認距離(RVR)が300〜1000mで悪化傾向、雲量の測定不能で鉛直視程が100フィートである。MSFSでこの気象条件を読み込んで表示させたのが、右上の画像である。

広島空港のILSは現在Cat IIであり、DH(決心高度)は100ft(30m)、RVRは350mであるから、この気象条件ではギリギリである。このような場合は天候調査中になるか、ワーストインフォつきのフライトになる。これで、時間をかけて何度もトライした挙句、福岡空港伊丹空港に送られることになると、乗っている方は最悪である。今日は、全日空は羽田発の2便が福岡へ、JALは1便が福岡、もう1便が伊丹送りになった。航空会社にとっても、引き返しの場合は料金払い戻しのみで済むが、ダイバートの場合は目的地までの交通手段を提供する必要があり、3重苦になってしまう。

以前、伊丹で三宮行きのバスに向かっていると、新大阪行きのバスにダイバートした岡山行きの乗客が列を作っていたことがあった。見ると、専用の引き換え証のようなものがあり、ミシン目でくぎられた2つめが伊丹→新大阪のバス券、3つ目が新大阪→岡山の新幹線特急券・乗車券引き換え証のようであった。航空会社も敵に塩を送るぐらいなら、さっさと欠航した方が良いのに、と当時は思った。

広島空港は2001年に、滑走路が2500m→3000mに延長されている。2500mあれば、B747-400Dも離着陸できるのに3000mに伸ばしたのは、長距離国際線を就航させるためだとか。そんな使いもしないものにカネを使うぐらいなら、ILSをCat IIIにする方が余程有効活用できたであろう。同様のことは青森空港にも言える。