高岡→新穂高温泉(172.4km)

北陸道砺波ICから北陸道に入り、東海北陸道白川郷方面へ向かう。この付近の詳細な地図は持っていないので、北陸道東海北陸道のSA/PAガイドを頼りに計画を行い、白川郷から国道360号・41号を経由して神岡へ向かい、そこから新穂高温泉へ向かうつもりであった。

が、白川郷から360号に入る入り口をいきなり逃す。手前にあった案内看板は認識していたが、入り口があまりに狭すぎて見落としたのである。狭い道幅に、急カーブ。もしかして酷道?との疑問が頭をよぎる。対向車が見えるととりあえず急ブレーキを踏んで停止し、行き違える箇所を探す。急勾配なつづら折れの道は長く続き、間違いなく酷道である。峠付近は駐車場などもあり、広くなっている。道も峠付近は少し広くなっているが、すぐにまた狭隘な道に戻る。急なヘアピンカーブが連続している箇所があり、安房峠の信州側を思い出す。長かった酷道区間もやっと終わり、しばらく走ると高山線の角川に出る。

角川から41号へ向かい、41号に合流して神岡方面へ向かう。41号は長い上りが続き、峠を越えて長い下りになる。結構な速度で走っているうちに、道があっているのか段々不安になってきた。と同時に、この経路はかなり大回りなんじゃないか、と思うようになってきた。

途中からひだ流葉スキー場の看板を見かけるようになり、昨年走った経路だったことを思い出す。このスキー場は「スターシュプール緑風リゾートひだ流葉」とかいう、口にするのも恥ずかしいような酷い名前がついているが、施設自体は至るところに昭和の雰囲気が漂っていて、昭和57年からスキーをやっていた私には、とても懐かしい感じがした。

神岡へ向かう途中で考えていたのは、今晩の食事をどこで取るかである。白川郷を降りてから、ここまでの区間でコンビニはおろか、食堂らしきものも1件もない。神岡へ降りて行く途中で、スーパーマーケットの看板が目に入る。最悪はここで何か買うか、と考えながら、車を走らせ、国道471号に入る。471号は神岡の市街をバイパスして作られており、途中に道の駅があった。ここに入るも、時刻は19:30で既に食堂の営業は終了している。ここから先に行っても何もないだろう、という判断で神岡の街へ引き返して、スーパーマーケットへ行く。このスーパーマーケットは夜20:00までの営業で、お弁当・惣菜コーナーなども殆ど何も残っていない。やむなく、カップラーメンとかぼちゃの煮物を買う。

道の駅でお湯を沸かし、食事にする。昼も冷やしうどんだったような気がするが。再度出発して、「この先にコンビニとかあったら嫌だな、タイムリーとか」と思っていると、2分も走らないうちに本当にタイムリーがあった。笑ってしまったが、とりあえず明日の朝食のおにぎり2個を購入する。棚を見れば、そこそこ弁当の種類もそろっている。店内に客が10人近くいるし、タイムリーが大手コンビニ勢の猛攻を受けながら生き残っている理由がわかったような気がする。

国道471号は、快適な2車線の道。栃尾温泉で平湯への道と別れ、新穂高温泉へと向かう。山の上に明かりが見え、あんなところに小屋あったかな?と一瞬思うが良く見ると星であった。新穂高温泉のバスターミナルには21:00に到着。登山指導所の案内を見ると、BTより上の駐車場は6時間500円、ここから600mほど下ったところの駐車場が無料とのこと。

風呂に入りたかったが、バスターミナルの温泉は16:00で営業を終了している。しょうがないので、新穂高の湯へ行ってみる。入口の案内は21:00で営業終了になっている。現在時刻は21:16で少し過ぎてしまっているが、特に門が閉まっているとかいうわけではないので、ヘッドランプと着替えを持って浴場へ向かう。ぬるい湯であるが、汗を流すには十分である。清掃協力金100円を箱に入れて、車へ戻っていると、20歳前後と見られる10人ぐらいのグループとすれ違った。懐中電灯など持っていなかったが、どうやって着替えるつもりだろうか。

無料駐車場へ車を止め、寝る準備をする。友人に、月曜日までに下山連絡が無ければ救助要請を、というメールを投げる。星空はすばらしく、天の川がはっきり見える。目覚ましを3:55にセットして寝る。